お役所仕事

お役所仕事ってのは役人が行う仕事のことを言ってるんじゃない。役所やインフラに関する仕事のことだ。なので派遣社員の仕事とかでもある。お役所仕事ってのはライバルが基本的にいない。確かに村や町や市や県って単位ではライバルがいるけどさ。もちろん国だって外国に飛び出せばライバルはいるんだけどさ。それでもそういうことは考えない人達が沢山います。東電が原発事故を起こしたように。どんだけアホならあんなことができたのか不思議じゃないですか。関西の方は原発を稼働してますけど。関西は稼働してるけど東電は稼働できていないってのは、詳しいことは知りませんが、どうにも突出して東電がアホだからって話みたいですよ。東電って首都東京を名前に冠していて如何にもエリートで頭が良さそうってイメージですけど、そうじゃなくて実はアホだった。原発以外はまともだったのかもですが。少なくとも原発については酷かった。とりあえず今はマグナ BSP とかの話は忘れてます。

どういうわけかお役所仕事をしてる人達は利用者目線ってのが消えるんですよ。自分達の仕事の結果を市民や国民が享受するってことを頭のどっか片隅では理解できているはずなんですが、それが仕事に表せないようだ。そして自分達にはライバルがいない。ライバルがいないってことは、市民や国民は自分達が作ったものを結局のところ利用する以外に選択肢がないって思っていて、だからいくらでも手を抜ける。それに細かいところなんて、どうせ愚民共は気づかないって言ってる。だから酷いものが平気で作られてしまう。

そうやって市民や国民ってものを判断基準から切り離してしまうんですよ。お役所仕事をしてる人達は。もちろん良心が残ってる人達もいるけどさ。市民や国民を判断基準から切り離した連中がどういった理屈で動き始めるかって言うと、組織の理屈を優先し始めるんです。たとえば利益を出したい納期に間に合わせたいって言って品質を無視し始める。物凄い近視眼的な世界で動くんです。それがお役所仕事って奴です。それによって生み出されたもので市民や国民が困るとか考えない。

予算不足が最大の問題なんだろうけど。人や時間や金が足りなけりゃまともな仕事なんてできないよな。実際には色々な要因が合わさってるんだろうけど。中には悪い奴もいるだろうしさ。でも悪い奴の比率が異様に高い職場ってのも少ないですよ、俺の今までの経験的には。お役所仕事の経験は少ないけど。善人・悪人・中性って言うと、中性な奴ってのは多い印象で、中性の奴は予算不足みたいな状況に陥ると保身に行動が偏りやすかった記憶です。つまり予算不足ってのは人を悪の道に進ませる。手抜きを正当化し始めるからね。

でも予算不足ってのは自分達が招いたものでもあるんですよ。負債を将来に持ち越して逃げて来た結果が目の前にあるだけで。それを理解できているのか。理解してないのかもな。品質の悪い仕事をして、その保守をすると金が余計にかかるんだわ。品質の良い仕事をすれば、初期コストこそかかるけど、その後のメンテは楽になるのに。金のかけどころが理解できていない。度し難いよ。素材は悪くないはずなのにな。世間の厳しい目にさらされないで生きてるから、そういうだめな頭になっちゃうんだろうな。お役所仕事ってのは同じ職場にいることも長いだろうし。同じところに長く在籍するってのは功罪相半ばするからな。

お役所仕事ではないけど、如何にもお役所仕事っぽいって感じのもあったな。ルールがあって、そのルールに従っていますって感じの仕事。ルールに従うためにルールに従いました、みたいな意味不明な仕事をしちゃう人達。ルールってのは何らかの目的があるんだけど、その辺りを全く理解せずにただただルールに従うんですよ。本当に酷いですよ。しかも全てのルールにしっかり従っているわけじゃないから性質が悪い。分かりやすく成果が目に見えやすいものだけはしっかり従うのな。しっかりどころか目的を見失い手段の目的化を起こすほど過剰に従う。群衆ってのはそういうものなのですよ。高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処なんて夢のまた夢ってやつですよ。

結局のところルールに従う理由が惰性とか責められたくないからとか、そういうところにあるからなんでしょうか。責められたくないってのがルールに従う理由だと、とりあえずルールに従っておこうって考えてしまうから。隙を見せたくないって。ここでルールに従うことは無意味だって理解していても、隙を見せたくないし面倒臭いからとりあえず従って置こうって考えてしまいがちなのかもな。ルールに従っておけば、その結果が酷いものだったとしても、ルールに書いてあったからって言い訳ができるから。逆にルールを破ると結果として良かったとしても法治国家では罪になることもあるしな。でも法令とか無関係なローカルルールなんだからさあ。

ルールに従うのも大事なんですよ。ルールを無視する人が出始めると、そのうち誰もルールに従わなくなって、まったくルールが機能しなくなるから。だからルールの無視を組織的に奨励できないんだよな。柔軟性は大事なのに。どっちかに倒すかって考えると、ルールを無視するなって方に倒さざるを得ない。結局のところ組織ってのは玉石混交だからさ。高度の柔軟性に対応できるような高度人材ばかりじゃないから。時給 1,000 円の人から時給 5,000 円の人までいるから。時給 1,000 円の人に高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変にとか道義的に無理だからさ。そんな高度な要求するなら時給 5,000 円を払えって話になるじゃないですか。まあ通常はできないから 1,000 円しか払ってないんだろうけど。

そういうのってなんて言うんだろうね。群集心理って言うのかなあ。良く分からん。前例踏襲しやすいとか、細かいルールには従えないけど分かりやすいルールは過剰に従うとか。

まあ他人と一緒に仕事するってのは難しいんですよ。アルバイトでも良いから働いたことある人なら分かるでしょう。

たとえ話としてロケットの打ち上げとか分かりやすいかなあ。昔のロケットは打ち上げて使い捨ててたじゃないですか。でも最近は使い捨てずに着陸させて再使用するって研究開発が進んでるでしょう。この「研究開発」が、それまでの毎度毎度のロケットを打ち上げる「運用」と全く違う仕事だってのは火を見るより明らかじゃないですか。それが理解できないとしたら致命的ですよね。本当に致命的だと思うし、そんな奴いるのかって目を疑うよ。全く違う仕事なのにな。でまあロケットを再使用する理由は運用コスト削減が主な目的らしいじゃないですか。環境負荷軽減とかもあるだろうし。つまり初期開発コストを高めることで、以後の運用コストを下げるための研究開発なんですよ。金をかけるところでしっかりとかけて、以後の運用コストを下げる。当たり前のことだよなあ。当たり前のこと過ぎて誰も指摘しようとも考えないだろうけど、ロケットの通常の打ち上げコストと新しいロケットの研究開発コストの計算式が同じ訳ないじゃないですか。同じ計算式でコスト計算してたら問題ですよ。ありえない。