NHK スペシャルのドラマこもりびとを見ましたが

就職活動中の女子学生が就職希望先で既に勤めている学校 OB と歩いててラブホか何かの前で「私は内定を取るためならなんでもやります!」とか言って、ラブホに連れ込まれそうになって尻もちついてへこむみたいなシーンがありましたが、あれって男にも悪いところはありますけど完全に男が悪いって感じもないですよね。その状況でそのセリフを吐くってのは常識的におかしいというか。それで拒否された男が「そういうところだよ」ってセリフを言うんですけどね。このセリフは割と意味が込められてる気がしますよね。ちなみにその女子学生は何度か内定取り付け失敗してるみたいで、おそらく事前にそういう話もしてたんだと思います。

「そういうところ」ってのは色々な解釈ができて、直接的なのは「こういう枕営業といったラインまで足を踏み入れない甘ちゃん」って意味かと思います。でもその解釈もありかと思いますけど、もっと現実的な解釈は「この状況でラブホの前で、そういったセリフを言ってしまう無防備さ、甘さ、世間ずれ、常識の無さ、弱さ」そういうことへの指摘かと思います。別にそういった世の中の悪しき部分を知らない清らかな人間が悪いわけではないですが、ただし海千山千の企業戦士の中で戦い抜くのであれば、或る程度はそういう汚れも知らないとやっていけないんだと、そういうところを採用は見てるんだよって、そういう意味があるかと思いました。

そしてまあこの「こもりびと」というドラマは、正にそういった世間の厳しさ強かさに参っちゃった人間が引きこもってるってドラマでしたから、上手くテーマにそった言葉とシーンでしたね。事実に基づいているんだったら、なかなかドラマな人生だとは思いました。