俺は原作至上主義でもないし原作者を何よりも尊重すべきと考えてもないが

原作のが良かったって言う人がいても良いし、ドラマはドラマで良かったって言う人がいても良い。また原作を尊重しろって言う人がいても良い。ただし合意の不履行だけはいただけない。契約違反どころか下手したら詐欺じゃないか。それにテレビ局と作家では、実写化の契約に関する知識に差があるわけで、テレビ局側には説明責任があるでしょう。作家に不利益な契約にならないように懇切丁寧に説明すべき。テレビ局が出来て数十年を経てドラマ化なんて事案も今まで幾千万もあって原作者とのもめ事の事例も積み上げて来てるはずだし、そろそろ契約手続きについてきっちり法制化すべきなんじゃないか。ただテレビ局ってのは統治の道具でもあって、統治の道具として使いやすいままにしておきたいって思惑もあるんでしょう。ドラマとかアニメなんてものは、国民の洗脳に使う道具でもあるので、原作者の思いをストレートに伝えられるようにするよりも捻じ曲げてくれた方が国にとって都合が良いわけで。そう考えると無理なんですかね。もちろん出版社にだって規制は入ってるはずですけど。活字媒体よりテレビは大衆向けだからさ。大衆はエリートより単純に動くし数も多いし。

それと思ったのが、あまり作家って人を使ったことがないでしょう。だから合意したら合意は守られるって考えてそうですよね。でも作家だし人の汚いところも知ってそうだけどなあ。そういうところ描いてるでしょう。でも作中の登場人物は話を面白くするために異常行動させてるんであって、現実にはいないとでも考えてるのかな。人ってのは約束を平気で破るんですよ。そこが分かってなかったんだろうな。違約金だとかマシマシにしておけば絶対に守るだろうとか甘いですよ。それでも破る時は破る。ましてや信じてたのに裏切られたとかレベルであれば世間知らずだな。なんで約束を破るかって最初から悪意ありきだった可能性もありますが、なくても破るんですよ。何故って有能ではない人間ってのは世の中に多いんです。言ったことができないんですよ。時間がない金がない人がいない能力がない。できない理由は沢山あります。そういったことを言い訳にして、すみません最善を尽くしましたができませんでした。これが我々の誠意ですって言って、約束を踏みにじるんです。それが日本人ってものです。

だからなんだろうなあ。原作者がもし自分の原作を自分の思い通りに映像化したいのであれば、最初からすべて脚本を自分で書いて、予算も自分で用意して、自分でプロデュースして、交渉も監督も自分でやって、アドリブは禁止してってやって行くしかないんですよ。他人に期待しちゃだめですよ。自分に限界があるように他人にも限界があるから。でもそんなこと言われなくても分かってるはずだよなあ。だから不思議なんだよ。なんで自殺なのかって。それとも意外に運否天賦なのか。取り敢えず脚本家に頼んでみたら、悪い意味ですっごいの作って来た。あーハズレ引いちゃったなあ。ってそのまま自殺ですか。えーそんなーって感じですね。でもそういう豪快さも作家には必要なんでしょうか。