敢えて言及するのを避けて来たけど。そろそろ思う事を書いてみようかなあって思った。無くして行くべきとは思っているけど、即時に全廃とかは無いよなあって思ってる。徹底した点検の後に安全と判断が出来る物であれば、既存の原発は動かしても良いと思ってる。もう作っちゃったんだから仕様が無いって感じだ。そう簡単に廃炉にする事もどうせ出来ないんだろうし。安全じゃ無い物は何とか頑張って潰すべきと思う。もんじゅは廃止で。建造中の軽水炉は全て廃止で。
今後は進行波炉や高温ガス炉を最高の技術と安全水準で研究して、それを世界に売り込んで行けば良いんじゃないかって感じだ。安全ってのは例えば以下の様な事を考えて対応策が万全であるって事だよ。こういう事を考えると、原子力発電所ってのが如何に高コストかってのが良く分かるな…。
- 地震。
- 地盤沈下。
- 液状化現象。
- 隆起。
- 地割れ。
- 高高度核爆発。
- 土砂崩れ。
- 洪水。
- 落雷。
- 竜巻。
- 暴風。
- 大雨。
- 津波。
- 噴火。
- 粉塵。
- 隕石。
- 核ミサイル。
- 航空機の突撃。
- バンカーバスター。
- スパイ。
- テロリスト。
- 掘削攻撃。
- 毒ガス。
- 生物兵器。
- 土竜や猪や鳥や蠅とかの動物。
- 漏洩電磁波の盗聴。
- 音波攻撃。
- 電磁波攻撃。
- ハッキング。
- 腐食。
- 金属疲労。
- 太陽風や磁気嵐。
- 緊急時ロボット。
- 緊急時食糧や資材。
- 搬入される資材や食糧への異物混入。部外者の侵入。
- 関係者への買収や脅迫。親族や知人への買収や脅迫。
- 信頼の置ける警備員や運用者の確保。
- 緊急時への対策が出来る要員や体制。訓練の実施。行政組織や軍との即時の連携。責任の所在の明文化。
- 追跡性を重視した平常運用手順。即応性を重視した緊急時手順。
- 住民の避難の手順。避難路や避難場所の選定。通知方法の確保。マスコミとの連携。
- 資材や燃料の安定的な確保。通商路の確保。交易国の確保。
- 安全に廃炉にする手順。
- 市民への代替電源の確保。緊急冷却に用いる代替電源の確保。
- 緊急時の医療体制の確保。
- 災害時の影響範囲の想定。実際に起きた時の把握方法。
考えなくてはならない事は他にも沢山あると思う。システム設計と同じだよな。「この事象に就いてはこのレベルまでは防ぐ」ってセキュリティーポリシーを明確にして、それを容易に完全に達成する事が出来る下地を作り、それを実現する。
下地を作るってのは、例えば「この部分に関しては、こういった標準化手順があるので、このレベルの教育水準と技術水準の人に、これだけの研修期間を与えれば、水準を完全に満たす作業を出来ます。それを監督したり検収したりする作業員には、非常に高い水準の人間が求められ、これだけの教育水準と技術水準の人間を割り当てます。季節は冬に限ります。期間はこれだけ掛かります。資材はこれだけ必要になります。作業場所はこういった条件が必要です」「この作業に就いては非常に高い技術を要しますので、世界最高の技術を持つ工場に外注します。検収は研究所にある X 線検査や超音波検査で行います」とかそんな感じの事かなあ。俺も良く分からないけど。そういった事は専門家が詳しく知ってるんだろうと思う。
セキュリティーポリシーってのは「隕石に就いては x グラムまでなら、建物のどの部分に衝突しても耐えられます。炉心部は x + y グラムまで耐えられます。このレベルまでしか耐えられなくて良いと判断したのは、頻度がこれくらいだからです。確率がこれくらいだからです。それ以上の隕石が来たら、そもそも人類は滅亡してしまうからです。z グラム以上の衝撃が発生した場合は緊急停止します。緊急停止中の電源の確保や冷却は以下の様になります」みたいなのだ。