WBS で原発のコストに就いて

放送してた。揚水発電のコスト。自治体に配る金のコスト。廃棄に掛かるコスト。それらを考慮すると水力や火力より高いって。だよねえ。
このコストってのは、掛けた金に対して、どれだけの有効需要に対するエネルギー生産が出来たか、って意味でのコストだと思う。掛けた金に就いても、運用中に掛かるコストだけじゃなくて、初期費用から運用中の費用から廃棄に掛かる費用の全てを意味していると思う。それだけでも非常に有意義なんだけど。
コストってのをもっと掘り下げると貿易収支ってのが最も重要というか。企業としてコストを考えると金だけ考えれば良いんだけど、国レベルで考えると貿易収支や人の労働効率の方が重要じゃないですか。俺は経済の専門家じゃ無いんだけど。
水力は燃料として輸入は不要だけど火力や原子力は輸入が必要になる。どの発電所も建設する為に色々な資材が必要なので、それに関しては輸入が必要になる。例えば鉄鉱石や石炭が必要になる。メンテナンスに関して資材が必要であればそれはやっぱり輸入が必要になる。廃棄するのも同様だな。
人に掛かるコストってのは考え方がちょっと難しいよな。自治体に配る金ってのを考えると、これってのは国内で循環しているだけなので、貿易収支としてはマイナスにはならない。だけど人々に無条件に金が行き渡ったり、汚職で公務員の懐に入るって事を考えると、労働効率を落としたり働く意欲を殺いでると考えられる。配られた金は自治体の経済を少しは活性化させるし、税金としても一部は戻って来る。幸福度も上がるだろう。だけど原子力発電所を近所に建てたという事実を度外視して、金が行き渡っているかいないかって事実だけに注目すると、他の自治体と格差が出ているのは間違いが無い。飽くまで事故が起きないという前提での話だけど。経済効果としてプラスの面も多少はあるだろうけど、マイナス面が大きいのは間違いが無いと思う。
建設や運用や廃棄に掛かる労務費だけど、これに就いても単純に考えると貿易収支としてはマイナスにはならない。労働を貿易収支と結び付けるのは、それなりに経済学をやってる人が良く知ってそうだけど、俺はそういうのは知らないのでてきとーに考えてみますよ。人を労働に使うって事は、その人を拘束してしまうって事なので、その人が他に貿易収支にプラスになる仕事をする機会を奪っていると言える。人に掛かる費用というのは食費や教育費や医療費とかがある。住む場所に掛かる金に関しては取り敢えず無視しよう。大家も国民だからさ。それに日本人が住むには十分な広さの土地が日本にはあると思うから。教育も無視しよう。先生も国民だから。でも大家も先生も間接労務費みたいに考える事も出来るんだけどね。考えて行くと超大変だと思う。医療費に関しては医者の労務費もあるし輸入する薬代もあるな。うーん…。考えれば考える程に大変なんで、単純にしたいよな…。良く分からないけど人一人を生まれてから死ぬまで国が養うのに貿易収支で 100 万円マイナスって事にしよう。100 歳まで生きると考えて。だから年間で 1 万円だ。超てきとーだけど。それで一気に話が飛ぶけど、要は貿易収支的に貢献する国民の割合が多ければ良いんですよ。経済的な側面だけを考えるとだよ。しかも中長期の話では無くて短期の話ね。恐らくこういうのをマクロ経済学って言うんだろうなあ、とか思ってみた。
人に掛かる金ってのは奥深いよなあ。細かく考えて行くと色々とあってキリが無いよなあ。
それでまあ原発に携わる人々ってのは、インフラの運用に関わる人々だから、貿易収支に寄与しない人々なんですよ。だから少ない方が良い。だけど設計とかをした人々ってのは、色々とノウハウを積んだので、その後に何かしら寄与する可能性がある。海外の原発建設の受注に貢献する可能性があるし、今後に原発を建てる時により良い設計をする可能性がある。建設に携わった人々も同様だな。そう考えると運用している人々もノウハウを積むので、多少はその後に貢献すると考える事が出来るけど…。だから何というか、基本的にはマイナスでしか無い労働なんだけど、使えば労働効率は上がって行くし、海外から受注する事が出来れば一気に労働効率を改善出来るどころか、寧ろ貿易収支にプラスになる可能性もある。そういう労働なのかなあ。でも基本的には貿易収支に寄与しない労働って考えで間違いが無いだろうなあ。