顔を上げて目を合わせるという社会的な要請と洗脳

顔を上げて目を合わせる人が少なかったらどうなるだろうか。外を歩いている人達が下を向いていたら。なんとなく不気味かもしれないですよ。活気がないかもしれない。ただ世の中には顔を上げているだけで怒る人間もいます。逆に下を向いているだけで怒る人間もいますが。下を向くと首が疲れるってのもある。

統治する側や警察の立場になって考えると、下を向いている奴は怪しいって決めつけが有効な方が嬉しい。前を向いていない奴は怪しい奴だって。後ろめたいことがあるから顔を見られたくないんだって。そういう社会的な合意があれば、警備の効率があがります。警察は下を向いている奴に声掛けすれば良いわけだ。それだけでかなり効率改善ですよ。治安が良くなれば社会にとってプラスな面もありますよ。だから顔を上げろ前を向け目を合わせろって価値観の刷り込み、つまり洗脳ですが、それも別に一概に悪いことじゃないわけだ。良い面も確かにあるんです。どんな人間も前を向いて良いんだ、態度のでかい人間だけが前を向いていいわけではないんだって、そういうメッセージを世の中に発してる面もあり、それも良い面だと言えます。

ただオンライン会議とかでカメラを強制的に ON にしろとか目を合わせろとか、それは違うと思うんだよな。顔が見えないと表情がつかめない、疲労しているのか無理しているのか、本心で喜んでいるのか、分からないのでマネジメントしづらいとかなんとか言うわけですよ。俺はそれは甘えだと思いますよ。時代の変化に対応できてないだけじゃないかな。その程度のことで強制すんじゃねえよって感じです。どうしてこう退行しちゃうんかなあ。

もうちょっと頭を使って欲しいんだよなあ俺としては。「前を向け、目を合わせろ」の意味をよく考えて欲しい。このスローガンみたいな洗脳文句を考えた人はなかなかできる人ですよね。良く考えられた言葉だなって。でも時代に合わなくなってきている面があると思いませんか。洗脳されてる人間は自覚もないし気づけないのかなあ。