最近になって俺が読書する理由は

暇つぶしもあるんですが必要に駆られてってのもあります。俺は本にそんなに興味がある人間ではないのですが、本という手段をどうにも用いる必要がある気がして。だから遊びのように本を読んでいるんですが学んでいるつもりでもあるんですよ。ただ身につかないですが。自分に文学的な才能が本当に無いのは良く分かってるんですけどね。

面白いことを言う能力ってのは本を書く能力とは別だと思うんですよね。お笑い芸人とかいますし。別に本である必要はない。ここが最も素質が物を言うところが気がしますよね。

純粋な物書きの技術となると、語彙が多いとか、視点移動が上手いとか、回想シーンなどを用いて時間を前後させるとか、伏線を張るとか、修辞技法、とかとかになるんですかね。もっと国語の授業を真面目に受けてた方が良かったかなあって思ったりしますね。

本当に興味がなかったからね国語は。んなもん喋れればいいんだよ!ぐらいにしか思ってなかったですからね。文学にも興味はなかったし。人にも興味がなかった。人を楽しませることにも興味がなかった。人を動かす必要もなかった。俺にとって他人は必要なかった。だから他人との接点である言語にも当然ですが興味はなかった。ただ点数はそこそこ取らないとならないなあ、ぐらいにしか思っていなかったんですよね。寧ろ逆に言語や文学で他人に取り入ることを軽蔑してましたから。男なら技を見せろ背中を見せろって感じでしたから。でも今になって必要が出てきてしまったんですよ。俺の本意ではないんですが。

だから俺は物書きの重要な才能の 1 つと思われる情熱というものがない。これは痛いですよね。それ以外にも足りないものが多すぎるんですが。

後は世の中に関する知識が大量に必要ですよね。普通の物語には人間が出て来るので、人間の心理などにそこそこ精通していないとまともな本は書けないでしょう。組織や社会に関する知識も必要でしょうね。もちろんギャグマンガとかにはあまりそういうのも必要ないかもなんですけど。その辺りをベースとして、更に専門的な知識が色々と必要になってくる。たとえば少年漫画系であれば戦闘に関する知識がいりますよね。科学知識が必要な作品もある。中世的な貴族社会を描くのであれば、そういった知識も必要になる。市場や需給など経済に関する知識なども必要になることもある。

知識は当然として、その上に何かを生み出す創造的な力が必要で。それと知識を合わせて、また自分が描きたいものがあれば混ぜて、その世界をシミュレーションして行くわけですよね。小さな宇宙を作って。登場人物を動かす。大変なのは間違いない。俺なんか直ぐに忘れるし、考慮漏れとか色々するからね。抜け穴だらけになりそうで。死んだキャラが何時の間にか生き返ったりしてたりしかねない。

本当に足りないものが多すぎるんですよね。他にもたくさん足りないものがあるでしょうし。物書きとしての能力であれば平均以下かなって思える俺がどうしてこうも何かを書こうとしているのかって、必要に駆られてなんですよ。しょうがない。