やっぱり娯楽であるべきことが

苦痛な作業になってしまってるのが問題なんですよ。娯楽になるのか作業になるのかは作品によるんですけど。

だって俺がつまらないと思う要素が満載されてるというか。きついです正直。主人公が絶対的に運が良くて勝つことが最初から決まっている、結論が決まっている。諸国を放浪して諸国のトップを支配下に置いて傀儡にしていくことを繰り返す。その際に必ず主人公以上の弱い悪役が現れて主人公が支配下に置く理由がある。必ず助ける相手が現れて善行としてではなく成り行き的にメリットになるため助力する理由があり、助けると支配下に入り信者になる。そういった信者は必ずと言っていいほど女性である。主人公が選り好みするのではなく、運がいいからという理由なのか確率を完全に無視して女性ばかり。リアリティなどない。人間だったりドワーフだったり魔族だったりドラゴンだったり日本人だったり、なんだかんだって要素が置き換わっているけど諸国放浪でやってることはワンパターンで支配下に置いて信者が増える。レベルがあがってスキルが強くなる。強い武器を手に入れる。変なところにリアリティがあるんですよ、現実ってワンパターンなルーチンワークだったりするのでワンパターンな展開というのは現実味があると思うんですけど、小説にそういうリアリティは要らないです。必要なリアリティを抜いて不要なリアリティを盛り込みましたって感じかな。

一応はあるんですよ伏線みたいなものも。でもそれがほとんど活用されてないんですよね。面白くもない世界設定とか詳述してるんですけど当然ですが面白くなくて。設定資料集を読んでるかのような。それを楽しめる人ならいいんでしょうけど。それに主人公に目的がないんですよ。その場の気分でてきとーに放浪してるだけで。それもありなんですけどね、その場その場で良いドラマを描けるのであれば。でもやってることが天地の差がある相手を蹂躙する結末の繰り返しではね。極めてまれに実力が拮抗した相手が現れて、それが重要なポイントだと思うんですけど、そこだけでいいと思うんですよ俺は。他の描写はカットで。だって要らないでしょ。その相手に勝てた理由ってのが諸国放浪して増やした仲間の御蔭って話なんですけど、それは描きたかったことなのかもしれませんが、その為だけにあれだけのワンパターンな繰り返しを読む苦痛を読者に味わわせるのは読者にとってはローリターン過ぎなんですよ。割に合わないです。個より群のが強いっていう、たったそれだけのことを描きたかったがために、これだけの苦痛を味わったのかってバーンアウトしそうですよ。だから俺は読み飛ばすという決断を下したのです。