懺悔

大好きな女の子の情報を集めるなんて、物凄く気持ち悪くて最低な事をやってるって、俺だって自覚はあるんだよ…。分かってるんだ…。でも止まらないんだ…。あの子に逢い続けてた頃は、こんな事をしようなんて夢にも思わなかったさ。あの子に逢えるんだから、来週も再来週も…。だけど急に逢えなくなって俺はずたずたになったよ。どうして良いか分からなくなった。逢えないんだよ二度と…。そんな状況で俺は唯一の接点を見出す訳だよ。実際には接点とは言えない様な代物なんだけど。それはインターネットに転がっているあの子の情報だ。最早それしか無いんだよ俺には…。そこにしか俺の気持ちの行き着く先が無いんだ。ソーシャルハックとか興信所とかは絶対に使いたく無い。俺はあの子が好きなんであって、あの子の情報が好きな訳じゃない。それは間違い無い。俺だってこんな事をしてあの子の事を知りたくない。あの子の口から色々と聞き続けたかったんだ…。あの子の身振り手振り、笑顔、表情、声、それがどんなに重要か、それが俺にどれだけ必要だったか…。でもそれは叶わぬ夢と分かった以上、俺にはこれしか出来る事が無いんだよ…。単なる情報なんて糞食らえって気持ちはあるよ。正直やってて最低な気分になるよ、俺はなんて事をしているんだって…。だけど日を追うに連れて情報は消えて行ってしまったりする、それへの恐怖感も強くて、早く早くって気持ちが焦るんだ。あの子には申し訳ない気持ちで一杯さ…。ごめんね、本当にごめんね…。迷惑は掛けないから…。どうか許してくれ…。