そこそこ楽しんでた作品が読み終り

再び変なのになってしまった。でもそこまで糞じゃないんですけど。まあ我慢できるレベルですか。字数もそこまで多くないし。ランキングを見ると、この作品を読み終えた後に読む作品の字数がやばいんですよ。もしも糞みたいな作品だったら地獄です。そうじゃないことを願ってます。

どうでもいいけどワインを 10 年も発酵させたら大変なことになることだけは何となく想像できます。それと美醜は相対的なものというか個人的なものだと思います。

ネットで色々と読んでて思いますけど、運用が良く決まってない状況で、その話し合いの場にいる誰一人と運用を良く分かってなくて、プロジェクト当初から参画してた人間がたかだか 2, 3 か月前から詳細設計工程担当として参画した人間に対して「運用もわからず設計してるのか」云々と言うって、どうなんだとは思いました。しかも当然のように基本設計がボロボロで、それでいてスケジュールには詳細設計の仕事がきっちり詰まっていて、運用全体について学習する時間なんて与えられていなかったらしい。なんなんだそりゃって思いますけど、そういうのって実際あるんですよね。上流工程ばかりやってる人間ってそういう無茶振りするんですよ。不思議です。そんなに阿呆なのかな。良く分かりません。お前も全く無知の仕事で詳細設計から参画してみろって思うんですけど。

詳細設計から参画するってどういうことかって言うと、基本設計をインプットにして作業することになるんですけど。それと有識者が現場にいるわけです。それでまあ多少の学習時間みたいなのは与えられますけど本当に多少ですよ。新しい現場に入るってことは、ビルのルールだとかトイレの位置だとか昼食の場所だとか、そういうことを全て学びなおすじゃないですか。ここまでは当然だと思います。それとかパソコンを利用するルールとかカードキーとかさ、色々なシステムがあって、勤務時間はこうやってつけろだとか、ログインアカウントはこうだとか、メールはどうだとか、色々なルールを吸収しなければならない。ここもまあ分かると思います。その上で更にプロジェクトのルールを色々と吸収しなければならない。異常にうざいルールを作ってる職場とかプロジェクトとかありますから。水平展開がどうのこうのとかさ。ソースを修正したら管理簿に書けとか。糞みたいなルールが沢山あります。その上でですよ、その上で本来の仕事である詳細設計について学習する必要があります。そのインプットは主に基本設計になります。これは当たり前のことだと思うとは思いますが、そう単純じゃないんですよ。基本設計をインプットにするんだけど、これに間違いがあるんです。そして現場現場によって、基本設計書の品質ってのは違っていて、割と信用できる品質の基本設計書を作ってる現場もあれば、あまり信用ならない品質の場合もあります。なので詳細設計工程から参画した人間は、インプットとして基本設計書を使わなければならないんですが、その基本設計書がどれぐらい信用できるものなのかを見極めつつ、基本設計書をもとに詳細設計を進めなければならないんです。そこそこ難しいことを求められるんですよ。特に基本設計の品質が悪ければ悪いほど当然のように詳細設計からの参画者の仕事の難易度は高くなります。基本設計だけではありません。有識者と思ってる人達の有識ぶりも判断していくことになります。そういったことってのは直ぐには判断できません。基本設計を信じて書いてたら間違ってたとか、あいつが言ってることは間違いが多かったとか、そういった経験を積み重ねることで、基本設計や有識者のレベルを計っていくわけですよ。とにかく設計書にしろ人にしろ 1 つのインプットに依存するのはとても危険なんです。色々なインプットを読み取って、自分の頭の中に正解と思われるものを描いていくわけです。だから詳細設計から参画するってことは、頭をなるべくニュートラルに柔軟に保つ感じになります。そういう平衡感覚みたいなのがプロジェクト立ち上げからリリース後の保守まで一気通貫で上流工程一本の人ってないんだなあって思いますよ。それに加えて、スケジュールが組まれていて作業内容が決まっているわけじゃないですか。何をやれってことが決められている。自由な学習時間なんてないんですよ。いつまでにこれを作れって言われたら作らなきゃならない。しかも権限も少ないし。詳細設計からの参画者はお客様と接触すらできないことが多く、生の声を聞けないことが多いのです。

なんでそんな簡単なことがわからないのかと、ほとんど詳細設計ばかりやってた俺は思うんですけど。やっぱり阿呆だからなのかなあ。

それに人間関係というのもありますし。親切な人もいれば、あまり関わりたがらない人もいますし。おせっかいな人もいますし。功名心の塊みたいな人もいればプライドが高い人もいます。異常に劣等感を持ってる人もいるでしょう。なので質問したら必ずしも直ぐに答えてくれるわけでもなかったりします。相手が忙しければ答えてくれない確率は高まります。なのでプロジェクト全体のヒートアップを避けるのも大事なんですよ。連日の残業なんて状況に労働者を追い込んだら、労働者同士の円滑なコミュニケーションを阻害するのは目に見えています。でまあそのプロジェクトは案の定って感じですが火を噴いてたそうですよ。阿呆だなあって思います。しかも労働者は寄せ集めですよ。寄せ集めがダメなんじゃなくて、寄せ集めなら寄せ集めのプロジェクト運営ってのがあると思うんですけど。

逆に詳細設計ばかりやってる人ってのも問題を抱えてたりしますけど。下っ端根性が染みついちゃってるっていうか。仕様は基本設計とかから参画してる上流工程の人間が決めるんだから、俺らはそういうのは気にしないで良いんだって考え方の人達。それがダメとは言わないんですけど。それが正解の職場ってのはあります。基本設計担当の人達が詳細設計担当の人達にそれを求めることがあります。とにかくお前らは基本設計の通りに作ればいいんだって。そういう現場でやって来た詳細設計担当は、そういう考えに染まってしまうんですよ。そこは本当にバランス感覚が大事で世の中を知ることが大事で。色々な現場を見て色々なやり方を知らないと対応できなかったりすると思います。

そこもまた重要な観点なんですよ。詳細設計担当者ってのは基本設計工程の成果を否定しにくいんです。なるべく尊重しなければいけない。これがまた仕事をやりにくくするんですよ。そして基本設計者のスタンスを計らなければいけない。この基本設計者はどれぐらい基本設計への忠実さを求める人なんだろうって。本当に面倒臭いと思うでしょう。面倒臭いよ。糞みたいな仕事をさせられることもある。たとえば明らかに基本設計が間違ってるんだけど、基本設計の誤りとはしたくないから、詳細設計書的には基本設計に書いてあることを尊重しつつ、結果的に基本設計の誤りを正すような書き方にしなければならないとか。馬鹿みたいな馬鹿みたいな馬鹿みたいな作業をさせられることだってあります。それでも何の仕事をしてるんだって訳が分からなくなってくるような状況下で平衡感覚を失わずに黙々と詳細設計作業は進めなくてはならない。

この辺りは本当に難しくてさ。色々な人がいるから。良い物を作りたい、お客さんが喜ぶ物を作りたい、とかそういう人もいれば、自分の出世にしか興味がない人もいますし、それに会社への貢献を頑張ろうって人もいます。だからシステム設計としての正解と社員としての正解とチームとしての正解と個人としての正解ってのが一致してなかったりするんです。だから間違ってる設計でも、そう書けって求められることもある。それを説き伏せたりもすることになります。

後は意見のしやすさってのは徐々に醸成されるってのもあります。単純に人間関係が良化するとかそういうのもあると思いますが、上の間違いを指摘するのは上が間違えれば間違えるほどに指摘しやすくなるところがあります。今まであんたの間違いはこれだけありましたよね、それで私の作業はこれだけ後戻りしてきました。今回のこの問題も間違えているんじゃないでしょうかって感じで、そういう事実の積み重ねによって立場がマシになってくることもあります。

それだけじゃないです。詳細設計から参画する人達なんてのは外注が多かったりするんですよ。外注ってのは請負です。会社が別なんです。これがまた問題を生む。法的な問題が色々とあります。それに発注者と受注者っていう力関係もあります。これがまた色々と問題のパターンがあって。顧客が作った基本設計書であれば否定しにくいってのは分かると思います。請負の流れが 1, 2, 3 ってあって、2 が基本設計を作って 1 に納品したとする。そして 3 が詳細設計から参画したら 2 が作った基本設計を否定し難いでしょう。でまあ 1 が 3 に対して詳細設計の品質に文句を言ったとして、3 としては 2 の基本設計が糞だったから詳細設計の品質が下がりました、とは言い難いわけです。そういった問題もあったりします。1 が 3 に文句を言うぐらいなら違法じゃないですからね、1 が 3 に作業指示を出したら違法ですけど。もちろん 2 が 3 に作業指示を出しても違法で。法的には 3 は 2 と契約した内容の仕事を行うべきであって、2 から細かな指示を受けてはいけないはずなので。

まあ詳細設計には詳細設計の大変さってのがあるんですよ。